オーロラ −人工オーロラ発生装置−


私の知る限り「人工オーロラ発生装置」といえば、東京都千代田区の科学技術館と北海道陸別町のりくべつ宇宙地球科学館(愛称:銀河の森天文台)の2ヵ所に設置されています。

このうち科学技術館を訪れるチャンスに恵まれ、人工オーロラ発生装置を見ることができました。科学技術館の3Fにあり、約1億分の1スケールで作られています。
科学技術館のホームページには、オーロラの発光や発色などについても丁寧な説明があり、中学校や高等学校の理科室にあるような実験器具で「人工オーロラ発生装置」を製作する手順も紹介されています(紹介ページのURLは http://www.jsf.or.jp/sln/aurora/index.html )。

科学技術館の人工オーロラ発生装置は、大きな試験管を横にしたようなもので、その中に地球を見立てた直径12cmの金属球(この画像では右側のハイライトのあたり)があり、その極部分には絶えずオーロラの様な放電現象がみられます。 金属球付近の拡大
(後ろの緑色の光は、別のブースのオーロラの演出)
普段はこの程度の状態。
人工オーロラ発生装置の先端部分を通ると、解説とともにオーロラ(放電)が4段階で明るくなって行く。
(後ろの緑色の光は、別のブースのオーロラの演出)


ちなみに右側の紫色の部分は、放電の+極側で、太陽と同じく地球に向う荷電粒子の供給源となります。ただし、実際の宇宙での位置関係では太陽はずっと右側にあることになります。
解説が始まってしばらくして、サブ・ストームが起きた状態が演出されている。放電の+極側(紫色の部分)とともに、地球部分のオーロラがあかるくなっているのが分る。
画像では分らないが、放電の+極側ではチカチカと輝点が生じている。
太陽が活動期になったときの状態を演出している。放電の形状から磁場構造が分る。荷電粒子が磁力線に沿って移動するため、極地方にオーロラが発生することが理解できるのではないだろうか。実際の太陽は、この右側にあることになり、太陽風の圧力などのために太陽の反対側(この装置では左側)に向かって、押しやられている様子が再現されている。
放電の+極側ではチカチカと輝点が生じていることも見てもらえるのではないだろうか。
最後に太陽の活動が非常に激しくなった状態を演出し、最も明るくなる。

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