旅行 − チェーン オブ クレーターズ ロード −


「チェーン オブ クレーターズ ロード」は、もともとキラウエアとハワイ島東南部の町カラパナやパホアを結ぶ道路だったのですが、1983−90年の噴火で寸断され、約6マイルに渡って溶岩に覆われています。しかし、キラウエアから行き止まりとなっているところまでの約20数マイルは溶岩流の凄まじさを感じながら快適なドライブを楽しむことができます。

以下の情報は2000年当時のものです。現在はさらに溶岩域が広がっており、ホーレイ・シー・アーチの付近で行き止まりとなっているようです。

チェーン オブ クレーターズ ロードは片側1車線ながら充分な道幅があり、舗装も完璧で走行に不安もありません。ただその途中には売店もなければガソリンスタンドもありません。必要ならハワイ火山国立公園に入る前にボルケーノビレッジで飲料水・食料も入手、ガソリンの補給を終えておきましょう。チェーン オブ クレーターズ ロードは、レンタカーでも保険対象外ではないようです。とはいえ道中に民家があるわけでもなく交通量も少ないのでなく、トラブルが発生したとき救援を求めるのは容易ではありません(ただ1ヵ所だけ坂を下り切って少し進んだところに緊急連絡用の電話が設置されています)。特にキラウエアからは連続した下りとなり、ガードレールもあまり設置されていませんから、スピードの出しすぎ、フットブレーキの使いすぎは危険です。

とりあえず風景を楽しみながら行き止まりまで行ってみましょう。行き止まりまで行くと、小さなインフォメーションセンターがあり、そこで車をUターンできるようになっています。ここでは特に駐車スペースが確保してあるわけではなく、海側の路肩は駐車禁止になっているので、Uターンしたあと、車を山側の路肩に止めます。またトイレも完備してあります。
インフォメーションセンターでは、現在の溶岩流の状態などが入手できます。小さなショップも併設されているようですが、訪問時は開いていなかった。このときはインフォメーションセンターから約4マイル(片道徒歩約2時間)のところで溶岩が海に流れ落ちていると掲示されました。道路を覆う溶岩流の上を歩くことは禁止されていません(お勧めもされていないようですが・・)。したがって溶岩が海に流れ落ちているところまででも歩いて行くことができます。しかし、元来溶岩はもろく足場が不安定で崩れやすいところもあり、有毒な火山ガスが流れて来るなど危険が少なくありません。当然ですが、どのようなトラブルに巻きこまれようとも全ての責任を自分で負わねばなりません。

たまたま訪れたときは時々小雨が降る曇り空でしたが、天気が良ければ炎天下を歩くことになります。足下からの地熱とあいまってかなり気温が上がるそうです。キラウエアのビジターセンターでもらえるパンフレットにもありますが、ここを歩くのであれば熱中症を防ぐために1人あたり0.75〜1.0リットルの水を用意しておくことが指示されています。また天気が変わりやすいので雨具の用意も必要でしょう。せっかく来たのだからなどと無理せず、溶岩流を歩いてみましょう。
インフォメーションセンターの付近では溶岩流の上に赤いポールが立っており、しばらくはこのポールに沿って進みます。やがて見渡す限り溶岩流となります。溶岩に手を触れてみると、小雨に濡らされていても熱気を感じます。赤いポールが立っている範囲は比較的歩きやすいのですが、それがなくなるあたりには危険を警告する標識が立っています。特に目に見えない有毒ガスへの警戒が必要なようです。
← インフォメーションセンター付近 ここがEnd of Road

↑ どこを見てもこんな風景
← 警戒をうながす標識
その先は茶色の標識に沿って進みます。この標識よりも海側は立入禁止となっています。このあたりでは押し寄せて来た溶岩流のエネルギーの凄まじさを感じずにはいられません。よく見ると、何度も溶岩流が押し寄せ幾重にも溶岩の層が重なっているようです。ハワイの溶岩は粘り気が少なく流れやすいのですが、流れや固まり方の条件によるのでしょう様々な模様を見ることができます。
← 茶色の標識 数十mおきに置かれている
インフォメーションセンターから30分も歩くと、前方に茶色の標識も見えなくなりました。遥か向こうには溶岩が海に流れ落ちて沸き上がる蒸気が見えますが、雲行きもあやしくなって来ましたし、今回はこのあたりで引き返すことにしましょう。
← このあたりが以前の海岸線だったと思われる
崖から溶岩が流れ落ち海岸線が100mほど前進している
チェーン オブ クレーターズ ロードの行き止まりから、4マイルほど戻った海岸にホーレイ・シー・アーチがあります。海に流れ落ちた溶岩が波に侵食されてできたもので、沖縄の万座毛に良く似ています。さすがにこの周囲は立入禁止になっていますがすぐ脇に展望台があり海に張り出した姿を見ることができます。

ケ・アラ・モコ展望台から
さらに3マイルほど戻ったところにあるプウロアでは、「ペトログリフ」見ることができます。またキラウエアまでの道中には道沿いにいくつもの火口や展望台があり、車窓からも最近斜面を流れたと思われる黒い溶岩流をいたる所に見られます。往復で3〜4時間を確保しておきたいと思います。

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